私達が食べている小麦粉はどこから来た
★ 輸入小麦【外麦(がいばく)】
輸入量 ・・・549万トン(2017年)
輸入先 ・・・アメリカ(54.8%)カナダ(28.9%)、 オーストラリア(16.2%)
★ 国産小麦【内麦(ないばく)】
収穫量 ・・・91万トン(2017年)
生産地 ・・・北海道(57.7%)、九州(15.4%)、関東(10.4%)
同じ小麦粉なのに何が違うの?
★ 輸入小麦と国産小麦の比較
輸入小麦 国産小麦
グルテン量 多い ↔ 少ない
灰分 やや少ない ↔ やや多い
吸水 多い ↔ 少ない
作業性 扱いやすい ↔ べたつく
窯伸び(オーブンキック)
伸びる ↔ 伸びにくい
食感 ふんわり ↔ もっちり
風味 軽い ↔ 豊か
だから・・・輸入小麦は国産小麦よりもボリュームを出しやすい。
国産小麦は小麦の風味が豊かに感じられ甘みがある。
どちらかが優れていて、どちらかが劣っているということではなく、
作りたいパンに合わせた小麦粉を選択することが大切です。
強力粉・中力粉・薄力粉
★ どんな違いがあるの?
3種類の小麦粉の大きな違いは
グルテン量の差
- 強力粉・・・グルテン量が多く、粘度(粒の細かさ)が粗い ➜パンなど
- 中力粉・・・強力粉と薄力粉の間くらいの性質 ➜うどんなど
- 薄力粉・・・グルテン量が少なく、粘度(粒の細かさ)が細かい ➜クッキーなど
ちなみに 中華麺(ラーメン)は強力粉と中力粉の間の準強力粉を使うことが多いようです。
★ 等級分けの基準
強力粉、中力粉、薄力粉にはそれぞれに特級、1等、2等などの等級が設けられています。
等級はそれぞれに含まれる灰分(ミネラル)の量によって分けられて、
等級が高いほど灰分が少なくなり、より白色をしています。
★ 強力粉と薄力粉の見分け方
強力粉と薄力粉を見た目だけで見分けることはなかなか難しですよね。
そんなときは、手にとって強く握ってみて下さい。
雪を強く握ったときのように、塊のまま手に残れば薄力粉。崩れれば強力粉です。
★ 強力粉
- ・グルテン量 ➜ 多い《100gあたり11.8g〜12.6g程度》
- ・グルテンの性質 ➜ 強い
- ・粘度 ➜ 粗い
強力粉はグルテン量が多く、粘性や弾力性が強い。
グルテン量が多い=吸水性が高い。そのためモチモチ食感のパンや麺などに利用される。
★ 中力粉
- ・グルテン量 ➜強力粉と薄力粉の中間《100gあたり9.0g〜9.7g程度》
- ・グルテンの性質 ➜強力粉と薄力粉の中間
- ・粘度 ➜強力粉と薄力粉の中間
中力粉は上記の通り、強力粉と薄力粉の中間の小麦粉になります。
強力粉ほどのモチモチは必要ないが、薄力粉では食感が足りないという場合に使用する。
うどんに利用されている粉のほとんどは中力粉になります。
★ 薄力粉
- ・グルテン量 ➜弱い《100gあたり8.3g〜9.3g程度》
- ・グルテンの性質 ➜弱い
- ・粘度 ➜細かい
薄力粉はグルテン量が少ないため粘性が弱いため、ふんわり食感の求めるケーキやサクッとした食感を求めるクッキーなどに使用する。
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